子宮筋腫と妊活
不妊と関わる病気病院の検査で指摘されたり、だんだん塊が大きくなってきたり…妊活中に子宮筋腫のことで悩んだり不安を抱いている方が多くいらっしゃいます。
30代では約20%〜30%、40代では40%以上もの方に子宮筋腫があると言われています。
筋腫があっても問題なく妊娠・出産する方がたくさんいらっしゃいますが、着床の妨げや早産の原因となる場合もあるため、できるだけ改善していきたいものです。
子宮筋腫は西洋医学では原因不明とされていますが、なんと東洋医学では「塊ができやすい体質」というのがあり、それを改善していくことで子宮筋腫ができにくい身体を作っていくことができます。
まずは子宮筋腫とはどういったものなのか、病理学的な観点からみてみましょう。
すでに知っているよ〜という方は「では、東洋医学ではどんなことができるのでしょうか?」まで飛ばして下さいね。
子宮筋腫は、子宮の壁にできる良性のかたまり
筋腫ができる原因は不明ですが、閉経後には縮小し、発症も激減するため女性ホルモンであるエストロゲンが関与していると考えられています。
症状は、大半が無症状のため自覚の無いケースが多いですが、筋腫の大きさや発生している場所によっては、貧血や月経過多、月経痛などを引き起こすこともあります。グレープフルーツくらいの大きさになることもあり、そうなると腸や膀胱など周辺臓器を圧迫してしまうこともあります。
筋腫のできる場所は、子宮の壁の外側・内側と様々で、その中でも内側にできるものが着床の妨げになったり、流産の原因になったりします。また、内側にできていなくても、かたまりの大きさや数によっては妊娠率の低下に繋がることがあります。
西洋医学的な治療方法としては、基本的に良性腫瘍のため温存するケースが多いですが、妊娠の妨げになっている場合には腹腔鏡下手術で摘出が必要になります。(妊活中でない場合は、子宮の全摘を勧められることもあります)
では、東洋医学ではどんなことができるのでしょうか?
東洋医学では血の滞り(瘀血)が原因となり筋腫が発生すると考えられています。体質によって血の滞りが起こる原因が違うため、筋腫のある方全員に同じ治療をしていくわけではありません。お話をお伺いして体質を判断し、一人ひとりに合わせた治療プランを作成いたします。
下記に症状ごとにタイプ分けし、それぞれの養生法などをまとめてみました。ご自身が当てはまるタイプを探してみて下さいね。
*実際の治療の現場では、問診と触診、脈や舌の状態を考慮して体質を確定します。下記はあくまでも簡易診断であり、実際には2〜3タイプにまたがっていたり、どれにも当てはまらない場合もあります。
★生理前のイライラ・緊張感がある、経血が黒く塊が混じる、生理痛が辛い → Aタイプ
★痙攣を伴う生理、冷えを感じる、経血が赤く小さい塊が混じる、生理が遅れやすい → Bタイプ
★下腹部が重く感じる、肥満、痛みの強い生理 → Cタイプ
★重苦しい痛みの生理、生理周期が不規則、疲れやすい、視界がぼやける → Dタイプ
★倦怠感、腰痛、頻尿、冷え、耳鳴りなどの症状がある → Eタイプ
A 気が滞ることによっておこる瘀血タイプ
ストレスなどを抱えやすく精神的な緊張から気を滞らせてしまう傾向があります。気を巡らせるためには、ウォーキングなどの適度な運動を心がけ、春菊やセロリなど香りの強いお野菜を召し上がるようにして下さい。また、柑橘系の香りや食材も気を巡らせてくれますので、グレープフルーツやオレンジを積極的に摂っていただき、同様にアロマオイルなども使っていくことをオススメします。
B 冷えが原因による瘀血=ヘドロ血タイプ
骨盤内が冷えていることにより血の滞りが生じています。まずは、身体を温める食べ物を召し上がってみてください。生姜やシナモン、ラム肉などは身体を温めてくれます。そして、生ものや冷たい食べ物はなるべく控えるようにして下さい。また、運動をすることも大事ですが、このタイプの方は疲れすぎない程度に身体を動かして下さい。
C 水の巡りが悪く痰湿と瘀血が同時に起きているタイプ
*痰湿とは、本来であれば身体に潤いを与える水分が、ドロンと煮詰まりよどんでしまっている状態の事です。
新陳代謝が悪く余計な水分を身体の中に溜めてしまう傾向があります。まずは水分代謝をあげていきましょう。過食やアルコールをたくさん飲むことは控えて、腹八分を心がけて下さい。食物繊維の多いものをたくさん召し上がっていただくこともオススメです。また、デトックス作用のある、はと麦茶やどくだみ茶なども良いですね。有酸素運動をこころがけて汗を流して代謝を上げましょう。
D 血と気のエネルギー不足である血虚と気虚を伴った瘀血タイプ
*血虚とは、本来あるべき量より血が少ない状態のことを言います。同じように気虚は、気=エネルギーが足りていない状態のこと。
気と血の両方が不足してしまっているこのタイプの方は、それぞれを補ってくれる食材を積極的に摂るようにしましょう。気を補ってくれる食べ物は、山芋やお肉などがあります。血を補ってくれる食べ物は、レバーやひじき、鉄分を含んだ青菜などがあります。朝ご飯からしっかりめしあがっていただき、夜は夜更かしをしないことが大事です。また疲れたときには、きちんと休養を取るように心がけてください。
E 腎陽虚と瘀血が同時に起きているタイプ
*腎は、エネルギーを蓄える生命力の源のような機能を果たしています。また、成長や発育、生殖などにも関わる大切な所。そして陽は、温める力の大元。その腎と陽が弱くなっている状態のことを腎陽虚と言います。
腎は、元気の素であり赤ちゃんを作る力をサポートしてくれる大事な機能です。腎を補ってくれる黒ごまや黒豆、ひじきなどの色の濃い食べ物を積極的に摂って下さい。また足腰を冷さないようによく温めていただくことも大事です。
ご自身にあてはまるタイプはありましたか?
このように東洋医学をベースに、ご自身の生活習慣や食事を変えていくことにより、より筋腫のできにくいお身体を作っていくことができます。すでに筋腫がある方でも、これ以上大きくならないようコントロールしていくことができます。
子宮筋腫を抱えながら妊活をされていらっしゃる方、大きな筋腫の症状でお悩みの方、鍼灸治療で根本の体質から改善していくことができますのでぜひご相談下さい。
東京都目黒区在住 A様(42歳)、陣痛促進の鍼灸にびっくり、陣痛後のスピード出産
患者様のお声 〜妊娠・出産報告〜以前、当院に通院されて妊娠されたA様の声をお届けしました。
妊娠のご報告はこちら→☆
A様が無事に出産され、ご報告をいただいたのでご紹介いたします。
①ご出産のときの様子を簡単にお願いいたします。(陣痛・破水・分娩時の状況など)
一人目ーーー里帰り出産だったため、出産の2ヵ月前くらいで通院をやめてしまいました。出産は17時間かかりました。
二人目ーーー出産前日まで通院させていただきました。予定日を過ぎていたため、出産を進ませるような施術をしていただきました。当日は、お腹が痛くなり始めたものの、痛みが弱かったため陣痛ではないと思い込み、間隔が10分位になってから病院にいきました。「子宮口の開きは程よいけど、陣痛が弱いですね。」と言われて油断していたのですが、急に陣痛が強くなり、そこから30分程度で出産となりました。陣痛が10分間隔になってから4時間のスピード出産でした。
②当院に通院するようになって心身の状態はどのように変化してきましたか。
③当院に通院して1番良かったこと、嬉しかったことは何ですか。
④治療中の過程で印象に残っているエピソードがあればお聞かせください。
一人目のときは経験しなかった、出産を進めるお灸が結構熱くて印象的でした(笑)
逆子を直すお灸はすごく熱いとお聞きして、しなくて済んで良かったと思っています。
⑤同じような症状で悩んでいる患者様へアドバイスやメッセージをお願いします。
A様、アンケートのご協力ありがとうございました。お二人目は予定日を過ぎてから陣痛を促進するための鍼灸治療をさせていただきましたが、効果がきちんと出たようで良かったです 😛
東京都品川区在住 A様(42歳)、二人目不妊、3回目の人工授精で妊娠!
患者様のお声 〜妊娠・出産報告〜皆様こんにちは。
当院に通院して妊娠された患者様の声をお届けいたします。
A様(42歳)、第1子妊娠から出産までのサポートを当院でさせていただいていました。それから約2年が経ち、第2子をご希望されているということで再びご来院してくださいました。
約1年前からご夫婦でタイミングをとりはじめ、一度自然妊娠をされましたが、胎嚢が確認された後に残念ながら流産になったそうです。それから数ヶ月経ち、病院へ行く前にお身体を整えよう!と鍼灸治療を再開されました。
治療を再開し1ヶ月後病院へ行くことに。しばらくは人工授精で進めていくとのことでしたので当院では引き続き仕事と育児の両立で疲れた身体を整えながら、月経周期に合わせた当院独自の不妊鍼灸治療をお受けいただいておりました。
そして約4ヵ月後、治療回数14回で妊娠となりました。
①当院に通院するようになって心身の状態はどのように変化してきましたか?
通院している間、全体的にバランスが整っていたように思います。毎回、施術していただいて帰るときにはリフレッシュした気分になっていました。冷え症も、気にならないレベルになっていたようです。
②当院に通院して1番良かったこと嬉しかったことは何ですか?
妊娠できたことです。
1人目ーー不妊治療専門の病院に10ヵ月程通院し、体外受精1回目で妊娠できなかったため、貴院に通院することにし、2ヵ月後の2回目の体外受精で妊娠することができました。
2人目ーーまずは体を整えたいと思い、先に貴院に通い始め、一ヵ月遅れで不妊治療専門の病院に通い、3回目の人工授精(貴院通院開始後4ヵ月目)で妊娠することができました。
③治療中の過程で、印象に残っているエピソードがあればお聞かせ下さい。
風邪のひき始めや、便秘気味のときに、体調に合わせた施術をしてくださいましたが、意外とすぐに効果が現れるのでびっくりしました。
④同じような症状で悩んでいる患者様へアドバイスやメッセージをお願いします。
病気など、はっきりした原因のない不妊の場合には、ぜひ鍼灸を試してみていただければと思います。
A様、ご協力ありがとうございました!
その後A様は無事にご出産をされました。
出産のご報告はこちら→☆
カラフルな紫陽花の競演
待合室の季節のお花皆様こんにちは。
当院の待合室のお花が、とっても涼しげな初夏バージョンとなりました。
コンセプトは『すべては流れのままに』。
『伸びやかな3本の葉の間から、ポンポン飛び出したまあるい紫陽花たち。周囲には芽吹き始めた新緑を添わせました。正面の流れるような紫陽花は想像上の花ですが、アートフラワーならではのおもしろさを味わって頂けたらと思います。セラキュアで爽やかなひとときをおすごしください。』
と華道家の島田光和さんからのメッセージをいただきました。
葉っぱに雫がキラキラと輝き、梅雨の晴れ間を連想させてくれます。
雨の季節に明るい色で心を元気にしてくれる紫陽花の花言葉は、『元気な女性』。ご来院された際にはぜひゆっくりご鑑賞されて、心のエネルギーをチャージしていって下さいませ。
不妊と花粉症
不妊と関わる病気春が近づくにつれ、マスクをして来院される患者さんも増えてきました。ムズムズと花粉を感じ始めていらっしゃる方が多いのではないでしょうか?
先日、患者さんから「花粉症なのですが、アレルギー体質と不妊は関係がありますか?」というご質問をいただきました。
花粉症の方すべてが妊娠しにくいわけではありませんが、アレルギーが出やすい体内環境は妊娠の妨げになっている場合もあるため、アレルギー改善は妊活に取り入れた方が良いと当院では考えています。
体内の免疫バランスが乱れると花粉症などのアレルギー症状が出やすくなるのですが、この免疫バランスが妊娠にも深く関わっているからです。
まずは簡単に免疫の仕組みについてご紹介します。(興味の無い方は次の段落の「ここからが本題」まで流し読みでも大丈夫です)
免疫には血液中の「白血球」が関係しており、主に顆粒球・リンパ球・マクロファージに分かれています。
サイズの小さい細菌、ウイルス、アレルゲンに対して働くのは、主にリンパ球のT細胞。
細菌・ウイルスが侵入してきた場合は、T細胞が細菌・ウイルス専門の「Th1細胞」に分化し抗体を作るよう働きかけます。
花粉やダニなどのアレルゲンが侵入してきた場合は、T細胞がアレルゲン専門の「Th2細胞」に分化し抗体を作るよう働きかけます。
免疫バランスが乱れ、Th1が過剰になりすぎると膠原病などの自己免疫疾患となり、Th2が過剰になりすぎると花粉症などのアレルギーとなります。
さらに同じリンパ球の仲間に、この免疫の過剰/暴走を制御する「Tレグ細胞(制御性T細胞)」があります。
花粉症は、制御/調整役のTレグ細胞が減少し、過剰になりすぎたTh2を抑えきれずアレルギーが出てしまっている状態です。
ここからが本題、花粉症と不妊症の関係です。
アレルギーにはTレグ細胞の減少が関係しているとお伝えしましたが、なんと妊娠の成立や維持にもTレグ細胞が関係しているのです。
Tレグ細胞は着床期から子宮内膜で増加していきます。
受精卵や胎児は母体にとって自分以外の遺伝子も持っている「異物」です。ここで母体から拒絶されないようTレグ細胞が働き、胎児に対しての免疫作用を抑制することで妊娠を維持させているのです。
つまりTレグ細胞が少ないと、受精卵や胎児に対し免疫が反応してしまうため、着床障害や流産になりやすいということです。
こういったことから「アレルギーが出やすい体内環境は妊娠の妨げになっている場合もある」といえるのです。
ではアレルギーがある妊活中の方は、どうしたらよいのでしょうか?
免疫バランスの乱れは、Tレグ細胞を減少させる原因となります。
腸内には身体の約60%もの白血球が集結していることから、腸内環境が悪くなると免疫バランスが乱れやすくなることがわかっています。
免疫機能を整えるカギは、消化管(腸)の働きを整えることと言えます。
特に食生活の見直しが非常に重要で、小麦粉を使った食品や甘いものの過度な摂取は腸内環境を悪化させやすくなるので注意が必要です。
さらに行き過ぎた「除菌・清潔」志向も問題になります。
抗菌グッズを過度に使用したり、一日に何度もシャワーを浴びたり…こうした生活習慣は皮膚のバリア機能を低下させてしまいます。
「アレルギーは皮膚から起こる」とも言われているほどで、バリア機能の低下は、アレルゲンを侵入させやすくします。
アレルゲンの侵入が増えると免疫の過剰反応が起こるため、免疫バランスを乱す原因となります。
腸内環境を整え、皮膚を保護し、アレルゲンの侵入を予防することが、免疫バランスを整えることにつながると考えます。
鍼灸治療は副交感神経の働きを優位にさせるため、白血球が増加し、腸の働きが高まります。
また東洋医学では「気」が、身体の表面をおおって保護する役目も担っています。
気は十分に足りているか、しっかり流れているか、皮膚のバリア機能や消化機能はどうか、こういったところを含めて全身を診ていくので、鍼灸治療では不妊症とアレルギー体質を同時に改善していくことができます。
「免疫バランスの乱れ」イコール「不妊症・不育症」というわけではありません。
しかし、妊活中にアレルギー症状が出ないよう身体の調子を整えていくことは決して無駄ではなく、妊娠に近づく大きな一歩になることがあります。
当院では妊娠を望んでご来院される患者様全員にアレルギーの有無を確認し、それを考慮に入れた不妊鍼灸治療をご提供しております。過度なアレルギーが出ない体質に改善していくことが大切ですが、アレルギーが激しい時には症状を和らげる治療も可能ですのでご相談下さいませ。
一足早く、春が訪れました。
待合室の季節のお花
皆様こんにちは。
待合室のお花が、うららかな春バージョンに変わりました。
「今年は2種類の桜を使用しました。日本人の心に響くソメイヨシノに八重のしだれ桜を加え、
ふんわり、ほのぼのとした気分を表現してみました。
足元の若葉の影から小さな水仙が顔を出しています。一足先に春の訪れをお楽しみ下さい」
と、華道家の島田光和さんからのメッセージをいただきました。
目黒川の桜の蕾はまだ固いままですが、待合室でほっこりとお花見気分を味わうことができるようになりました 😛
気持ちが晴れやかになるアレンジですので、ご来院された際にはゆっくりとご鑑賞くださいませ。
東京都大田区在住 A様(41歳) ご出産の報告をいただきました!
患者様のお声 〜妊娠・出産報告〜
当院に通われて無事に妊娠されたA様より、ご出産のご報告をいただきました!
*妊娠のご報告はこちらから→☆
不妊治療のあとめでたく妊娠反応が陽性になり、母体の状態を整えて流産を予防するための「安胎」の鍼灸治療をお受けいただいたA様。
無事に安定期に入り、20週を過ぎた頃にサラシやトコちゃんベルトの巻き方をご指導し、お仕事を続けながら順調に妊娠を継続されました。
妊娠中も週一回の鍼灸治療を続けていただき、36週くらいからゆっくりと赤ちゃんが下がりだし、子宮口が開き始めた39週、そして40週で自然な陣痛を促進する鍼灸治療をお受けいただきました。その5日後に元気な女の子を出産をされたというご報告をいただきました!
①ご出産時の様子を簡単にお願いいたします。(陣痛、破水、分娩時の状況など)
陣痛から全開大になるまでは時間がかかりましたが、全開大になってから出産までは
あっという間でした。
②当院に通院するようになって心身の状態はどのように変化してきましたか。
不安が安心に変わりました。
③当院に通院して1番良かったこと嬉しかったことは何ですか?
妊娠、出産できたことです。
④治療中の過程で、印象に残っているエピソードがあればお聞かせ下さい。
通院することで話を聞いてもらい、妊娠中薬が飲めない状況でも持病のアトピーまで対応して下さったことです。
東京都渋谷区在住 A様(41歳) 妊娠のご報告をいただきました!
患者様のお声 〜妊娠・出産報告〜
当院では、不妊鍼灸治療から着床を助ける着床鍼、妊娠された場合にはつわりや逆子の予防/治療、予定日が近づくと陣痛の発現を助け、安産となるまでをサポートする治療をご提供しております。
今回の「お声」は、不妊治療から出産直前までサポートをさせていただいた患者様が、めでたく妊娠をされた時のものです。
A様は、体外受精を成功させるべく、39歳で鍼灸治療を開始されました。
腰痛やアトピー性皮膚炎などの症状も同時に治療をしながらお身体の状態を整え、まずはじっくりと病院選びをされました。
通院開始より10ヶ月後、2回目の採卵で7個の受精卵を凍結。翌月に2個を移植されました。
移植の翌日に着床を促す鍼灸治療「着床鍼」をお受けいただき、2週間後の判定でHcgが確認され、その後無事に胎嚢も確認されました。
責任の重いお忙しいお仕事を続けながら、アドバイスをさせていただいた生活習慣や食生活を出来る限り守るようにされて、一歩一歩着実に妊娠力をつけていかれたA様。妊娠反応が陽性となり、安定期に入られた時には私たちスタッフも本当に嬉しかったです!
*A様はその後無事に女の子をご出産され、出産のご報告もいただきました。こちらからどうぞ→☆
①当院に通院するようになって心身の状況はどのように変化してきましたか。
スタッフの方に悩みを聞いて頂いて妊娠の不安も解消でき、リラックスして生活ができました。
②当院に通院して1番良かったこと嬉しかったことは何ですか。
妊娠できたことです。
③治療中の過程で、印象に残っているエピソードがあればお聞かせ下さい。
体外受精する日に合わせてベストな時間帯の治療ができるよう配慮して頂けたこと。
妊活中のおやつ選び「みかん」
不妊症克服!〜おやつ選び〜妊活中はあれこれ気をつけることばかりでストレスがたまりがち…ストレスをためるのはよくないもーん!とおやつをパクパク食べている方、ちょっとお待ち下さい! よく口にしているそのおやつが妊娠力にどう関わっているのかを知ることで、賢くおやつを選び、ストレスの少ないベビ待ちライフを過ごしていただきたいと思います。
妊活中の賢いおやつ選び。今回のテーマは…
「みかん」 オススメ度 ★★★★★
「冬の果物」といえば「みかん」。スーパーや八百屋でズラッと並んだ旬のみかんは、妊活おやつとしてはどうなのでしょうか?
みかんといえばビタミンC
ビタミンCには、活性酸素に対抗する抗酸化作用があります。卵子
1日のビタミンC摂取量の目安は約100mgと言われています。
みかん1個には約35mgのビタミンCが含まれているため、1日
ビタミンCはとてもデリケートな栄養素で、洗ったり熱を加えたり
ビタミンAは子宮内膜の材料
みかんにはビタミンAが含まれています。
よくビタミンAの過剰摂取は胎児の奇形や流産のリスクを高めると
動物性食品やサプリメントから大量に過剰摂取すると、余分なビタミンAが体内に蓄積さ
血を作るのに必要な葉酸も含まれています
よく妊娠中に必要な栄養素として「葉酸」を耳にしたことがあるのではないでしょうか? 葉酸は胎児の先天性の奇形を予防するために、妊娠初期に積極的に摂ることが推奨されている栄養素です。
また、葉酸は血液を作るには欠かせない栄養素です。妊娠してから摂るのではなく、不足しないように妊活中から意識して摂るようにしましょう。
葉酸は字のとおり、葉物の野菜に多く含まれています。含有量はそれほど多くはありませんが、おやつのみかんから手軽に摂れるのは嬉しいですね。
東洋医学的には?
みかんの性質は「温」となるので、
さらに酸・甘の性質があり「酸」は「肝」を「甘」は「脾」
まとめ
おやつに持ち運びやすいみかん。GI値は33と低GI食品のため空腹時に食べても安心なのが嬉しいですね。
妊活中には嬉しい栄養素ばかり含まれており、極端に食べすぎなければ果糖を摂りすぎる心配もなく、マイナス要素はほとんどありません。栄養面でも、風邪をひきやすいこの時期に積極的に摂りたいビタミンが豊富なためオススメのおやつです。
身体を温める性質もあることから「冬にはみかん」と言われるのは納得です。やはり旬の食べ物を摂取する事は大切なのですね。
よって、星は5つにしました。★★★★★
ちなみにみかんと似ているオレンジは身体を冷やす性質がありますのでご注意下さい。
少しでも快適な妊活ライフをおくっていただけるよう、これからも妊活おやつ情報を更新していきます。ご期待下さい!
食生活・ライフスタイルは人によって様々。当院では一日も早く健康を取り戻していただけるよう、お一人お一人に合わせたアドバイスもさせていただき、妊活をサポートいたします。お気軽にご相談ください。
砂糖は老化を促進する?糖と不妊の関係
不妊症克服!〜食養生〜
「砂糖は身体に毒」とよく言われ、昨今では糖質制限ダイエットがブームになっています。
このブログでもお砂糖や血糖値についてお伝えしたり、院内でも糖分摂取について患者様から質問をいただくことが多くなりました。
高血糖状態が続いてしまうと、インスリン抵抗性を引き起こし、不妊の原因となる排卵障害や「多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)」になる可能性があるからです。
さらに、血中の余った糖は赤血球に結びついてしまうため、血液がドロドロになり、東洋医学でいう「瘀血(おけつ)=ヘドロ血」となってしまい、お肌の黒ずみやカサつき、情緒不安定、冷え、生理痛、子宮内膜症、不妊症など様々な症状の原因となってしまいます。
正常な赤血球は細い血管を通る際、柔軟に形を変えて通っています。
しかし糖がくっついた赤血球の場合は柔軟に形を変えられず、細い血管を通り抜けるのが困難になり血流が悪くなります。
子宮や卵巣には毛細血管が編目のように走っており、その血流が滞ると、冷えやホルモンバランスの乱れ、卵子・子宮内膜の成長にも影響が出てきてしまうのです。
糖の害はそれだけではありません。なんと老化の原因にもなるんです。
血中の糖が過剰に増えすぎると、身体の細胞や組織を作っているタンパク質と結びつき、体温で熱せられ「糖化」が起こります。糖化されたタンパク質は、老化を進める原因物質である「AGE」となって蓄積していきます。
AGEとはAdvanced Glycation End-productsの頭文字をとって「AGE」、日本語では「終末糖化産物」と言われている物質です。ちょっと怖い名前ですね
正常なタンパク質が糖化してAGEが生成されると、タンパク質の機能を低下させたり細胞を傷つけたりするため、組織の組成が弱くなり、臓器の機能が低下してしまいます。
たとえば骨や血管に蓄積されれば骨や血管がもろくなり、お肌に蓄積されると肌の弾力が失われ、シワやたるみの原因になります。
AGEは老化の原因そのものなのです。
もちろんこれが卵巣に蓄積すると、卵巣機能が低下し不妊のリスクを高めてしまいます。
AGEが蓄積している人ほど体外受精や顕微授精の結果が悪かったことから、AGEの蓄積は卵巣機能の低下や妊孕性(妊娠しやすさ)の低下に影響を及ぼしているというデータがあり、論文も発表されています。(英語の論文のサマリーはこちら→☆)
そしてこのAGEは体内で作られるだけでなく、身近な食べ物からも摂取してしまっているのです。
AGEは「タンパク質と糖が熱せられてできた物質」。たとえば大人気のパンケーキ。
小麦粉と砂糖に、タンパク質である卵・牛乳をまぜて加熱すると、こんがりと焼き色のついたパンケーキができあがります。
このこんがり焼けて色づいたところが糖化した部分であり、AGEが発生している部分なのです。
食品に含まれるAGEはほとんどが消化されますが、約7%は体内に蓄積されます。
調理法を工夫して、AGEの摂取を減らすようにしましょう。
AGEが多くできてしまう調理法として、多い方から
揚げる
↓
焼く・炒める
↓
煮る・蒸す
↓
生
となります。
わかりやすく、実際の食品で比べてみましょう。
焼き餃子と水餃子であれば、焼き餃子は水餃子の2倍ほどAGEを含みます。
カツ丼と親子丼を比べると、カツ丼は揚げる調理をしているため親子丼の5倍ほどAGEを含んでしまいます。
揚げ物は身体によくないというのも、脂肪が多いだけでなくAGEも多く含まれるからなんですね。
血糖値が高い状態が続けば続くほど、タンパク質と結びつく時間が長くなるため、AGEが増えていきます。
急に糖質を完全にカットして0にするのは難しいことですが、まずはジュースやお菓子類を控えたり、食事は野菜から先に食べてよく噛むようにするという習慣から始めていきましょう。
減らす努力をするだけでも必ず身体は変わってきます。
食生活を見直し、血糖値をうまくコントロールしながら糖化を防いで、妊娠する力を高めていきましょう。