思うツボ 4.「三陰交 さんいんこう」
不妊症に効くツボ女性の月経周期を助け、安産を約束してくれることでも名高い、「三陰交 さんいんこう」というツボがあります。
三陰交という名前は、3つの陰の経絡が交わるという意味からきています。(経絡については2009年1月30日のブログを参照してください)三陰交のように複数の経絡が交わるところにあるツボは、それぞれの経絡の特徴を併せ持つので、とても使い勝手の良いツボです。
3つの陰の経絡とはそれぞれ、腎経ー元気の源・生殖機能、肝経ー血の貯蔵と気血の循環、脾経ー消化吸収・水の代謝という機能を持ちます。三陰交は、この3つの機能をすべてサポートするツボなのです。東洋医学の陰陽理論では女性は陰のエネルギーが強いとされているので、昔から初潮から妊娠、出産、そして閉経まで、この三陰交にお灸をすえ続ける慣習もありました。セラキュアでの不妊治療、安産治療でも、使用頻度がとても高いツボで、特に低温期には質の良い卵胞と内膜を育てるためにご自宅でのお灸もオススメしています。
三陰交には月経周期を整え、身体を温め、毒素を取り除き、生殖能力をアップするだけではなく、消化器の気を補なって、食べ物の消化吸収を促進し、余分な水分を取り除いて身体をひきしめる効能もあります。気、血、体液の流れがスムーズになり、むくみやだるさが減少し、栄養と温かさが身体の隅々にまで運ばれます。さらにイライラを鎮めて、心を穏やかに保つ作用もあります
このように多彩な効用がある三陰交ですが、このツボは、誰でも自分で触れることができるという点でも大変優れています。
内くるぶしのいちばん高いところから、指4本上辺り、骨の後ろ際の凹んだところです。ツボは動いていていつも同じ場所にないことは、「思うツボ」シリーズ初回でお伝えしました。三陰交は特に、妊娠後期に胎児が下がってくるにつれて、だんだん位置が下がってくるツボでもあります。だいたいの目安を付けたら、目を閉じてゆっくり指で押しながら、凹みを探してみてください。
妊娠力アップ、安産、陣痛促進など、女性を守るツボである三陰交は、生まれてくる赤ちゃんにも贈り物をくれます。子供の胃腸、精神を強くして、健やかに成長するための礎を作ってくれるのです
自宅で出来る温灸の他にも、やさしく指圧して上げるだけでも効果はあります。月経不順、月経痛、不妊症などでは毎日お灸を。妊娠中は12週目以降くらいから少しづつ始められると、安全でスムーズなお産の手助けになります。
三陰交の素晴らしい作用を、ぜひご自宅でも発見してみてください。
妊活をサポート〜自宅でできるセルフケア 足三里
不妊症に効くツボ東洋医学では、目には見えないエネルギー「気」が全身を流れていると考え、その気の通り道を「経絡」と呼んでいます。
全身に張り巡らされた経絡を地下鉄に例えると、(ツボ(経穴)」は、その経絡上の要所であり、地上に通じる駅のようなもので、全身に360以上存在します。
経絡はそれぞれ内臓と繋がりがあり、ツボは体の変調を伝える反応点であり、治療点でもあります。
セラキュアでは、患者様のお身体の状態や体質等に合わせて、様々なツボを組み合わせ、筋肉や神経にもアプローチして施術しておりますが、さらにご家庭でも指圧やお灸などのケアをしていただくことで、より一層の効果が得られます。
そこで、よく使うツボとその効用、場所についてお伝えします。
足三里
養生のツボとして有名な足三里。奥の細道で松尾芭蕉が足三里にお灸を据えて旅を続けたことでも知られています。
足三里は「陽明胃経」と言う経絡上にあり、食欲不振や胃もたれなど消化器系の不調によく効きます。
また、多気多血と言って、妊活に欠かせない気(エネルギー)と血(栄養)を充実させるので、妊活の治療に必ず使うツボです。
他にも疲労回復、自律神経失調の改善、健康長寿など、まさに心と体に効く万能のツボです。
足三里の名前は、膝のお皿の下の窪みから三里(三寸)離れた位置にある、里(気が集まる場所)というのが由来のようです。
膝のお皿の下に、人差し指から小指までを横にしてのせ、脛の外側辺りを押してみて、痛気持ちいい場所を探してみてください。
優しく指圧するだけでも効果はありますが、お灸をすることで、血流が良くなり、様々な不調が改善されて元気が出てきます。
ぜひご自宅でも試してみて下さい。
妊活セルフケア!オススメのツボ「次髎」
不妊症に効くツボ不妊症の原因は様々ですが、まず健康な母体のベースをつくることが妊娠への近道です。
そのために食事・運動・睡眠…いろいろと工夫されている方も多いのではないでしょうか?
そこにプラスαとして、ご自身でできるツボ療法をぜひ取り入れてみてください。
身体の表面には「気」や「血」が循環する「経絡(けいらく)」という線路のような通り道があり、その上に駅のように「ツボ」が存在しています。
身体の不調が経絡を通じてツボに表れたり、逆にツボを刺激することで不調を解消させることができるため、体調を整えるためにツボ療法はとても有効です。
この「不妊症に効くツボ」シリーズでは、当院の鍼灸師が妊活に効果的なオススメのツボと刺激のしかたをご紹介していきます。
今回ご紹介するツボは「次髎=じりょう」。
まずは「次髎」の正しい位置を見つけてください。
次髎は腰とお尻の間あたりにあります。
お尻の割れ目の上部には「仙骨」という逆三角形の骨があり、左右にそれぞれ4個ずつ仙骨孔という穴が開いています。上のイラストではピンク色の部分です。
その上から二番目の穴の上あたりが次髎というツボです。
「次髎」はどんなツボ?
骨盤内には腸や膀胱はもちろん、子宮や卵巣などの生殖機能に大切な臓器があります。この次髎は骨盤内の血流をグーンと促進する効果があり、卵子/卵胞の発育を助け、子宮内膜をフカフカにして妊娠しやすい環境を整えてくれるため、妊活中の方にとっては特におすすめのツボです。
また、仙骨は自律神経と関係があるため、次髎を刺激すると、身体がとてもリラックスします。生殖器や腸・膀胱などの症状だけでなく男性不妊にも効果がありますので、ご主人にも使っていただけるツボです。
さらに背中や腰の筋肉は仙骨につながっているため、この次髎を使うことで背中のハリやコリ、腰の痛みにも効果を発揮します。
「次髎」のケアの方法
温灸やカイロなどで次髎を温めると、熱が仙骨孔を通ってダイレクトに子宮や卵巣を温めてくれます。グーにした拳で、洋服の上からゴシゴシ擦って摩擦熱で温めながら刺激をすることもできます。
この次髎は押してもとても気持ちの良い場所です。中指や人差し指の腹を次髎に当て、押しながら上下に動かしてみてください。押してみて痛気持ちいい所をほぐすようにまんべんなく行います。これだけでも血行が良くなりますし、オフィスワークで座りっぱなしの時などにもオススメです。
ご自身でできるプラスαのセルフケア。今後も妊娠に効果的なツボをご紹介していきまます。
妊活セルフケア!オススメのツボ「関元」
不妊症に効くツボ不妊症の原因は様々ですが、まず健康な母体のベースをつくることが妊娠への近道です。
そのために食事・運動・睡眠…いろいろと工夫されている方も多いのではないでしょうか?
そこにプラスαとして、ご自身でできるツボ療法をぜひ取り入れてみてください。
身体の表面には「気」や「血」が循環する「経絡(けいらく)」という線路のような通り道があり、その上に駅のように「ツボ」が存在しています。
身体の不調が経絡を通じてツボに表れたり、逆にツボを刺激することで不調を解消させることができるため、体調を整えるためにツボ療法はとても有効です。
この「不妊症に効くツボ」シリーズでは、当院の鍼灸師が妊活に効果的なオススメのツボと刺激のしかたをご紹介していきます。
今回ご紹介するツボは「関元=かんげん」。
まずは「関元」の正しい位置を見つけてください。
おへそから指4本そえた下、体の中心線上にあります。
「関元」はどんなツボ?
「関」はかなめ・重要という意味で、「元気」を蔵するツボであることから「関元」と呼ばれています。
身体の「元気」が集まり、エネルギーが満ち溢れる重要なツボなんです。
本来は柔らかくハリがある場所なのですが、触ってみると力なくペコペコと凹みがあったり冷えてしまっている方が多いです。
凹んでいるということは身体の「元気」が足りない証拠。エネルギーを充電させて妊娠力を蓄えましょう。
関元は身体の正中を通る「任脈」という経絡上にあります。任脈は子宮から始まっているため、生殖能力に深く関係しています。
これは女性だけでなく男性不妊にも効果的なツボです。
また下腹部にあることから、生殖器だけでなく小腸や膀胱の機能にも効果を発揮します。膀胱炎を繰り返している方にもオススメです。
さらに「三陰交」でもご紹介した足の陰の経絡「肝・脾・腎」とも関係しており、それぞれの機能を高める効果があるため妊活中にはオススメのツボです。
「関元」のケアの方法
温めるケアがオススメです。
関元の下には子宮があるため、温灸での温めるケアは月経痛や月経不順に効果的です。
不妊症だけでなく消化機能の改善や疲労回復にも効果的なので、パートナーと一緒にお腹に温灸をしてみてはいかがでしょう?
しかしタイミングを取った後や胚移植後など、妊娠している可能性のある時期には刺激が強いので避けるようにしてください。
ご自身でできるプラスαのセルフケア。今後も妊娠に効果的なツボをご紹介していきます。
妊活セルフケア! オススメのツボ「三陰交」
不妊症に効くツボ
不妊症の原因は様々ですが、まず健康な母体のベースをつくることが妊娠への近道です。
そのために食事・運動・睡眠…いろいろと工夫されている方も多いのではないでしょうか?
そこにプラスαとして、ご自身でできるツボ療法をぜひ取り入れてみてください。
身体の表面には「気」や「血」が循環する「経絡(けいらく)」という線路のような通り道があり、その上に駅のように「ツボ」が存在しています。
身体の不調が経絡を通じてツボに表れたり、逆にツボを刺激することで不調を解消させることができるため、体調を整えるためにツボ療法はとても有効です。
この「不妊症に効くツボ」シリーズでは、当院の鍼灸師が妊活に効果的なオススメのツボと刺激のしかたをご紹介していきます。
今回ご紹介するツボは「三陰交=さんいんこう」。
三陰交は「女性のツボ」として有名です。
すでにご存じの方も、詳しく知るとより効果を実感しやすくなるかもしれません。
まずは「三陰交」の正しい位置を見つけてください。
足の内くるぶしの中央から指4本分の所、スネの骨のすぐ後ろ際にあります。
その辺りを触ったり押したりしてみてください。少し凹んでいたりズーンと響くような痛みを感じるポイントはありませんか?
「三陰交」はどんなツボ?
三陰交という字の通り、3つの陰が交わる所です。
東洋医学のベースとなっている考え方に「陰陽説」があります。
人の身体も、陽が当たる部分である外側を陽、内側の陰ができる部分を陰として分けており、三陰交は陰の経絡である「肝」「脾」「腎」の3つが通っています。
昔から婦人には三陰交と言われてきたのは、は月経・妊娠・出産に「肝」「脾」「腎」の働きが深〜く関わっているからなのです。
三陰交は、ひとつで3つの機能を活性化させることができる女性にとって大変便利なツボです。
以下、青字部分は少々専門的になりますので、面倒な方は飛ばしてくださいね ;)
肝は主に気を動かす働きと血を流す働きをしています
東洋医学では「気めぐれば血めぐる」と言われています。
肝の機能が低下し気の流れが悪くなると、血の流れも停滞しドロドロとした血の「瘀血(おけつ)」を生じ、月経不順や月経痛、閉経などが現れやすくなります。
血の流れが悪くなるということは子宮や卵巣へ必要なホルモンが運ばれにくくなるため、月経サイクルや卵子の成長に影響を及ぼすと考えられます。
脾は主に消化吸収、栄養を全身に運ぶ作用、血が外へ漏れないようにする作用があります
一見、妊娠に消化吸収が関係あるの?と思われがちですが、妊娠に重要な「血」を作り出す機能としてとっても大切です。
脾の機能が低下すると気や血が不足し、身体はエネルギー不足となるため、妊娠するためのエネルギーも足りない状態となります。また不正性器出血もこの脾が弱っている時に起こることがあります。
腎は生殖機能と水の流れに深く関わっています
腎の機能が低下すると生殖に重要なエネルギーが不足し、不妊の原因になります。
このエネルギーを東洋医学では「精気」と読んでいます。
精気は生まれてから徐々に増え、成人でピークとなり、老年期になると自然と減っていくものです。しかし、先述した「脾」の機能が低下すると腎の精気も不足するため注意が必要です。
腎は身体の余分な水分を膀胱へ送り排出させる作用があり、機能が低下することでむくみを引き起こし妊娠に大敵な冷えにつながります。
「三陰交」のケアの方法
三陰交がある足首を冷やすと、冷たい血液が骨盤内を通って心臓まで戻る際に卵巣や子宮も冷やしてしまいます。
冬が近づきだんだん気温が下がってきましたが、みなさん靴はどうされていますか?
まだスニーカーやパンプスを履いて足の甲や足首を露出していませんか? 長めの靴下やブーツで、三陰交をしっかりとガードしてください。
冷えが大敵の三陰交は、温めるケアがオススメ。
温灸をしたり、足もと全体を温める足湯も良いですね。
ストッキングを履く方は、デスクワークの間はレッグウォーマーをしてみても。
温灸の使い方は治療の際にご指導いたしますので、スタッフまでご相談ください。
ご自身でできるプラスαのセルフケア。今後も妊娠に効果的なツボをご紹介していきます。