秋バテ
二十四節気の養生秋バテという言葉をご存知でしょうか。
真夏の暑い時期に食欲不振や寝苦しさからくる寝不足などが原因の体力の低下、外と室内の温度差による自律神経の乱れからくる夏バテはご存知の方も多いと思います。しかし涼しく過ごしやすくなってきたこの時期にも似たような不調を訴える方が多くいます。
夏バテが長期化していると考える方も多いと思いますが、夏の疲れに秋特有の要因も加わってきます。
気圧の急激な変化が多い秋は、頭痛や耳鳴り喘息などの症状が出ることがあります。
空気が乾燥してきて、朝晩はひんやりしたと思えば昼は真夏日まで気温が上がったりと寒暖の差の激しさに身体は悲鳴をあげます。
また、日照時間が短くなり、夕方は早く暗くなります。楽しかった夏が終わってしまって寂しく感じることもあると思います。秋は憂いや悲しみの季節。気持ちが落ち込みやすくなるので注意が必要です。
食欲の秋、運動の秋、読書の秋、いろんな秋がありますが全て過ぎたるは及ばざるが如し。適度な量を保つことが大切です。食べ過ぎも運動のし過ぎも毒になります。
目の使い過ぎは東洋医学では「血」を消耗して「肝」を傷めます。
紙の本だと目からの情報は文字だけですが、タブレットやパソコンになるとライトの明るさなども含め情報量は膨大になり脳はその処理に追われます。本来なら昼間働いて熱を帯びた脳は寝ることによってクールダウンし記憶を整理するのですが、その処理が追いつかなくなると眠りが浅くなり、夢を見たり何度も夜中に目が覚めたりします。熟睡出来ていないので疲れが抜けず長時間寝てもだるさが残ったり頭痛が出たりします。
収穫の季節でもある秋。春夏に行動したことの結果が出ます。「陽」のエネルギーが活発な夏に頑張ったお身体は、疲れが溜まっている可能性が高いです。東洋医学でいう「未病」とは体調不良から病気になる前の段階です。そのまま放置していると病気になってしまいます。
夜にはしっかり湯船に浸かり、内側からも温かい飲み物や食べ物で温めましょう。マホを見ないで目を閉じて、脳が緊張から解放される感覚を味わってみてください。
来るべき冬に備えて。秋は自分に優しく過ごしましょう。
赤ちゃんに出会うためのライフスタイル:5月の注意点&お灸のツボ
妊活:今月の注意点ぽかぽか陽気の続く5月。連休もあり、レジャーや旅行を楽しまれた方も多いのではないでしょうか。
一日も早く赤ちゃんに出会えるように、5月は下記のことに気を配りながら治療後をお過ごしください
★「 五月病」という言葉があるように、環境の変化からどっと疲れが出る時期です。職場が変わった、異動で人間関係が変わった、新プロジェクトが始まった、子供の入学や新学期など、環境の変化は自律神経やホルモンバランスへ影響を与えます。身体がだるい・やる気が出ない・食欲が出ない・寝付きにくいなどの症状はありませんか? ほうっておくと長引いてうつ病っぽくになってしまう場合も…。身体の回復には質の良い睡眠が重要です。GWの連休中や週末のお休みでも生活リズムを乱さないよう早寝早起きを心がけてください。また、睡眠ホルモンの材料になる動物性のタンパク質(お肉やお魚等)を摂るようにしましょう。
★5月は環境の変化によって悩み事が増える傾向にあります。東洋医学では思い悩むと気や血を消耗してしまうと言われていますが、これは消化器系の臓腑である「脾」と「胃」が弱ってしまうことで気や血を十分に作れず足りなくなってしまうからです。妊活中の身体にとって気や血は必要不可欠。消化器系を弱らせないよう甘いものや冷たいもの、脂っこいものの食べ過ぎに注意し、下記の「内関」へのお灸でリラックスしましょう。
今月の灸点 「内関」ないかん
5月は、「内関」がおすすめ。場所は手首の内側、手のひらと手首の境界線から指3本分の所、太い腱と腱の溝にとります。
この内関は気血の出入りする重要なツボです。さらに精神を安定させる効果があるため、不眠症や不安感、イライラなどにも効果があります。乗り物酔いにも効果があり、昔は「ここに梅干しの種を絆創膏ではっておきなさい」なんていうおばあちゃんの知恵もあったくらいです。
東洋医学では、四季折々に適した生活を送ることによって健康を保てると言われています。
5月は生活リズムを乱さないよう早寝早起きを心がけて過ごしてくださいね。
赤ちゃんに出会うためのライフスタイル:4月の注意点&お灸のツボ
妊活:今月の注意点桜も散り、若葉が芽吹き始めた4月。新生活をスタートさせる方も多いのではないでしょうか。
一日も早く赤ちゃんに出会えるように、4月は下記のことに気を配りながら治療後をお過ごしください
★木の芽時は、すべての生き物が活動的になり陽気(温かい気)が増えてきます。東洋医学では、春の気の流れに逆らって静かにしていると陽気が増えず、夏になっても汗が少なく冷え症になると言われています。冬はエネルギーを充電する季節でしたが、春では適度に身体を動かして陽気を発動させることが重要です。
★春になって増えてきた陽気がうまく巡らず、身体の上部に滞ってしまうことで身体のだるさやのぼせ、不眠などの不調が現れやすい時期です。気の流れが滞ると、花粉症の症状も悪化しやすくなります。適度な運動に加え、下半身を温めて身体の気のバランスを整えるようにしましょう。
★東洋医学では、春は「肝」の臓腑が活発に働く時期です。肝=レバーは大きくて重く、赤い臓器ですよね。たっぷりの血を貯蔵する役目があり、妊娠に重要な働きをする臓腑のひとつです。しかし、肝が活発に働けば働くほどさらに多くの血を必要とするため、消化吸収器官への負荷が大きくなります。冷たいものを控えたり、糖分の摂りすぎに注意してくださいね。
今月の灸点 「太衝」たいしょう
4月は「太衝」がおすすめ。場所は足の甲、足の親指と人差し指の骨がぶつかりあう所を軽く触れると、トクトクと拍動を感じます。ここが太衝です。
太衝は、エネルギーの元となる「元気」が多く集まるツボです。ここにお灸をすると肝のエネルギーを補い生殖器の症状を改善させる他、イライラなどの精神的な症状を和やらげたり、ほてりや不眠、頭痛や便秘にも効果があるツボです。
*気を巡らせる効果が強いので、妊娠の可能性がある時期は避けるようにしましょう。
東洋医学では、四季折々に適した生活を送ることによって健康を保てると言われています。
4月は適度な運動を心がけ、胃腸の調子を崩さないよう注意して過ごしてくださいね。
赤ちゃんに出会うためのライフスタイル:3月の注意点&お灸のツボ
妊活:今月の注意点ポカポカと温かい日も増え、春を感じる3月。
一日も早く赤ちゃんに出会えるように、3月は下記のことに気を配りながら治療後をお過ごしください
★3月〜4月にかけては、気圧の変化や生活環境の変化によって、自律神経の乱れが生じやすい季節。ホルモンバランスが乱れる他、胃腸・睡眠の不調やイライラ・気分の落ち込みなどの精神的な不調も現れやすくなります。自律神経は規則正しいリズムが大好き。春は運動も兼ねて同じテンポでリズミカルにウォーキングをするのがオススメです。
★温かくなってはきたものの、まだまだ夜は肌寒さを感じます。春に合わせた薄着のファッションをしてしまうと身体が冷え、自律神経を乱れさせてしまいます。足元を冷さないようにし、インナーやセーターを春物に変えて、コートの脱ぎ着で温度調節ができる服装にしましょう。
★早い方は2月から花粉症に悩まされるのではないでしょうか? アレルギーには免疫バランスが関係しています。免疫バランスを整えるには腸内環境を整えることがとても重要。これはアレルギーだけではなく、妊娠力アップにもつながります。小麦製品や砂糖、乳製品の摂り過ぎは腸内環境の悪化を招きますので気をつけましょう。
3月の灸点 「次髎 じりょう」
3月は「次髎」がおすすめ。場所はお尻の割れ目の上部にある、仙骨という逆三角形の骨の上。仙骨には左右4個ずつ仙骨孔という穴が開いており、上から下へさすって二番目に触れる仙骨孔のくぼみが次髎です。ピンポイントで見つけるのが難しければ、仙骨の上を押して気持ち良く感じる場所で大丈夫です。
仙骨は気分を落ちつかせて内臓の働きを高める「副交感神経」と大きな関係があります。次髎を刺激することで自律神経のバランスが整うため、不妊、月経不順、生理痛の治療には欠かせないツボです。旦那様にお灸をしてもらったり、自分ではカイロで温めたり、マッサージしてみてください。
さらに次髎は骨盤内の血流をグンと促進する効果があります。卵子/卵胞の発育を助けたり、内膜の成長を促してくれるため、妊活中にはとてもおすすめのツボです。
東洋医学では、四季折々に適した生活を送ることによって健康を保てると言われています。
3月は、リズミカルなウォーキングと次髎へのお灸で自律神経のバランスを整えましょう。
赤ちゃんに出会うためのライフスタイル:2月の注意点&お灸のツボ
妊活:今月の注意点まだまだ寒い日が続く2月。
一日も早く赤ちゃんに出会えるように、2月は下記のことに気を配りながら治療後をお過ごしください
★2月は「立春」を迎え、だんだんと春の気配を感じ始める季節です。東洋医学でも春は万物が実り始める季節とされいて、冬に蓄えていたエネルギーを巡らせることが重要です。冬は気を発散させないようにする季節でしたが、2月からは少しずつ運動を始めて身体を動かすようにしましょう。
★暦のうえでは春が近づいてはいるものの、毎年雪がちらつくこともある2月。まだまだ寒さ対策は必須です。特に下半身は温かく、上半身は温度調節ができるよう服装に気をつけましょう。
★東洋医学で春に関係する臓腑は「肝」です。肝は血を蓄える他、身体の気を巡らせます。特に春はこの機能が弱ってしまうと抑うつ気分になりやすく、気力や思考能力が低下してしまいます。酸味のある食べ物は肝を補うと言われていますので、梅干しやあんず・すもも・レモンなどを適度に摂るようにしてみましょう。また、不眠や不安も出ている方は、菜の花や春菊、山菜など苦い食べ物もオススメです。
2月の灸点 「気海 きかい」
少しずつ運動をして気を巡らせることが重要な2月は「気海」がおすすめ。場所はおへその真下、指2本ぶん下にとります。
この気海はその名の通り、気が多く溜まる海のような場所です。身体を巡った気はこの気海に戻り、そしてまた全身を巡っていきます。身体が疲れている時はこのツボを温めると元気が出る滋養強壮のツボで、さらに男性であれば男性不妊、女性なら生理不順や不妊に効果的なツボです。
東洋医学では、四季折々に適した生活を送ることによって健康を保てると言われています。
2月は、運動をして冬に蓄えたエネルギーを巡らせ、元気に春を迎えましょう。
赤ちゃんに出会うためのライフスタイル:1月の注意点&お灸のツボ
妊活:今月の注意点新しい年を迎えました。寒い日が続きますが、皆様どうお過ごしでしょうか?
一日も早く赤ちゃんに出会えるように、1月は下記のことに気を配りながら治療後をお過ごしください
★年末年始は忘年会や新年会のお誘いが多くなります。食べ過ぎ、飲み過ぎによる胃腸の疲れが出てくる時期です。妊娠に必要なエネルギーや血は胃腸の働きによって作られています。お正月明けの1月7日にはぜひ「七草がゆ」を召し上がって、胃腸の疲れをリセットさせましょう。胃腸を元気にする他に、新春に若菜を食べると邪気を払って病気が退散するとも言われているんですよ。
★20日頃には年間で最も寒さが厳しいと言われる「大寒」を迎えます。家の中にいても部屋と廊下やお風呂場と脱衣所など温度差をとても感じやすくなります。温かい部屋から急に寒い場所に移動するのは、血圧が急激に上下し心臓に負担がかかるので危険です。またこの温度差は自律神経のバランスを崩す一因にもなります。自律神経の乱れはホルモンバランスの乱れにも繋がりますので、妊活中は気をつけるようにしましょう。脱衣所にヒーターを置いて温度の調節をしたり、リビングのドアをこまめに開けるなど、部屋に熱がこもりすぎないよう空気の入れ替えをしてくださいね。
今月の灸点 「中脘 ちゅうかん」
1月は「中脘」がおすすめ。場所は身体の正中線上、みぞおちとおへその中間あたり、おへそから手を添えて指5本分くらい上の所にあります。
胃がもたれるな…キリキリするな…食欲がないな…など胃の症状が出ている時にはお灸をすると即効性がありスーッと楽になりますよ。
胃腸の働きが高まると、良い卵子、良い内膜を作るための栄養を食事からしっかりと吸収できるようになります。
東洋医学では、四季折々に適した生活を送ることによって健康を保てると言われています。
胃腸の疲れが出やすい1月は、中脘のお灸でしっかりケアをしましょう。
赤ちゃんに出会うためのライフスタイル:12月の注意点&お灸のツボ
妊活:今月の注意点師走も半ば、早いもので今年も終わりが近づいてきました。朝晩は体感温度がかなり低く感じるようになりました。
一日も早く赤ちゃんに出会えるように、12月は下記のことに気を配りながら治療後をお過ごしください
★ 冬は寒邪という邪気が身体に影響を与える季節です。気・血・水の流れを滞らせ、冷えや痛みを生じさせます。悪寒・発熱・頭痛・下痢・節々の痛みなどの症状が現れたら寒邪によるものかもしれません。寒さ対策をしっかり行うことと、自分自身の「温める力」を損なわないよう「温」の性質の食物を摂るようにし、内側からパワーをつけていきましょう。
★妊活に重要な「腎」は寒さに弱い臓器です。腎は産まれた時から元々持っている生命エネルギーの源です。生殖のエネルギーにも深く関係しており、腎が活発であれば生命力が強くなり、妊娠力もアップします。この腎の力が衰えてしまうと、生殖機能の低下はもちろん、水分のコントロールが悪くなったり、骨や歯・髪の毛のトラブルや聴力の低下・物忘れなど老化現象を起こしてしまいます。腎を元気にするには、東洋医学では黒い食べ物が良いとされています。下記でご紹介しますのでいつものお食事にプラスしてみてくださいね。
★身体を温める「温」の性質の食べ物には、ニンニク・にら・生姜・シナモン・鶏肉・牛肉・カボチャ・玉ねぎ・紅茶などがあります。お仕事中や自宅でのリラックスタイムには、紅茶にすり下ろした生姜を入れて飲むのはいかがでしょう。ポカポカととても身体が温まりますよ。また腎の働きを助ける黒い食べ物には、黒ごま・黒豆・きくらげ・ひじき・海苔などがあります。とくに黒ごまには血液の流れを良くする働きもありますのでオススメです。
今月の灸点 「太渓 たいけい」
12月は、「太渓」がおすすめ。場所は足首の内側、内くるぶしとアキレス腱の間にあります。
太渓は腎の経絡の「原穴」で、元気の源となるツボです。心身が疲労している時に使うと有効で、生命力が盛んになるといわれています。すぐ下に血管が通っているので、お灸をすると身体がとても温まります。
妊活にももちろんですが、アンチエイジングや妊娠中にもオススメのツボです。
東洋医学では、四季折々に適した生活を送ることによって健康を保てると言われています。
12月は冬の始まり。これからどんどん寒さが厳しくなってきます。寒さに負けないよう今のうちから「温める力」をつけておきましょう。
赤ちゃんに出会うためのライフスタイル:11月の注意点&お灸のツボ
妊活:今月の注意点秋も終盤。11月初旬には立冬を迎え、いよいよ本格的な冬の始まりです。
一日も早く赤ちゃんに出会えるように、11月は下記のことに気を配りながら治療後をお過ごしください
★足首や足の甲が露出する履物はストッキングやタイツを履いていても冷えやすいものです。血管が皮膚表面近くに通っている足首や足の甲は、冷気に曝されると血液が冷たくなってしまいます。足元で冷やされた血液は、心臓に戻る際まず骨盤を通っていきます。つまり足が冷たくなると、骨盤内にある子宮や卵巣の血流が悪化してしまうのです。妊活中は早めのブーツがオススメです。足首をしっかり寒気から守ってあげてくださいね。
★冷えた身体を温めるには足湯が一番。足を温めると、湯船に浸かるより効率良く全身を温められるんです。湯船にゆっくり浸かるのも気持ちが良いですが、身体の芯まで温まる前にのぼせてしまうこともあります。短時間で身体を温めたい時や、風邪をひいて体力が落ちている時にも、足湯がオススメです。バケツや足湯器が無い方は、お風呂の縁に腰をかけて足を湯船に浸けて、額から汗が出るくらいまで温めてみてください。
★外出時、汗をかき過ぎないように注意しましょう。夏はたくさん汗をかいて気を発散させるのが良い季節でしたが、冬は気を身体に収めエネルギーを充電する季節です。この時期にたくさん汗をかいて気を発散させ過ぎてしまうと、春を迎える際にエネルギー不足となり不調が起こります。また汗をかいた後に冷えると、風邪もひきやすくなってしまいます。屋外と屋内では温度差があり、あまり厚着をしすぎると汗をかきすぎてしまうので、体温調節ができる重ね着を心がけてくださいね。
今月の灸点 「三陰交 さんいんこう」
11月は、「三陰交」がおすすめ。場所は足首の内側、内くるぶしから指を4本そえた所、すねの骨の際にあります。婦人科系のツボとして有名ですので、ご存知の方も多いかと思います。
三陰交の周辺を触ったり押したりしてみてください。少し凹んでいたりズーンと響くような痛みを感じるポイントはありませんか?
三陰交は陰の経絡である「肝」「脾」「腎」の3つが通っています。その三つが交わる場所なので「三陰交」。
月経・妊娠・出産には「肝」「脾」「腎」の働きが深く関わっており、昔から「婦人には三陰交」と言われているほど大切なツボです。
ここひとつで3つの臓器の機能を活性化させることができる大変便利なツボですが、冷やしてしまうと悪影響を与えやすいツボでもあります。しっかりとお灸をして温めるようにしましょう。
東洋医学では、四季折々に適した生活を送ることによって健康を保てると言われています。
ブーツやお灸を活用して三陰交を冷やさないように、秋晴れの紅葉をお楽しみ下さい!
赤ちゃんに出会うためのライフスタイル:10月の注意点&お灸のツボ
妊活:今月の注意点寒暖の差も落ち着き、毎日過ごしやすい季節になりました。
一日も早く赤ちゃんに出会えるように、10月は下記のことに気を配りながら治療後をお過ごしください
★秋は肺が弱りやすい時期です。肺は「悲しみ」の感情に影響されやすい臓器です。冬に向かって日が短くなってくる10月は気持ちが落ち込みやすく、肺が弱り風邪をひきやすくなります。悲哀感や抑うつ感を感じたら、散歩をするなどして気分転換するよう心がけましょう。
★乾燥対策を始めましょう。肺は乾燥に弱く、肺の機能が弱ると皮膚にも影響が出てきます。皮膚が乾燥しバリア機能が弱ると、アレルゲンを身体に取り込みやすくなり、免疫バランスを乱してしまいます。免疫バランスの乱れはアレルギー症状を引き起こすだけでなく、受精卵が着床する際にも影響を及ぼします。加湿器を使用したり、外出の際はマスクをするなど乾燥対策を始めていきましょう。肺を強くする大根や梨、レンコンなどの白い食べ物もオススメです。
★10月〜11月に妊娠すると流産の確率が低くなるというデータがあり、実りの秋であるこの季節はなんと妊娠率が四季の中で一番良いと言われています。繁殖期がはっきりした動物がいるように、私たち人間にも繁殖に適した時期があるのかもしれません。秋の夜長を、夫婦仲良く楽しんで下さいね 😀
今月の灸点 「合谷 ごうこく」
肺が弱りやすい10月は、「合谷」がおすすめ。場所は手の甲、親指と人差し指の骨の間にとります。人差し指の骨のだいたい中央にとるとわかりやすいです。押す方向は親指方向ではなく、人差し指の骨に向かって押すのがポイント。手の平にズーンと響く感じを出すように押してみて下さい。
ここは大腸の経絡に属するツボですが、東洋医学的に大腸と肺は密接に関係しており、肺の症状がある時にもよく使うツボです。気の巡りを良くする効果もあるため、肺の機能を高める他、便秘症状や頭痛・イライラ・胚移植後の着床を促す際にも使っています。
押しやすい場所なので、お仕事の合間などに頻繁にマッサージするのがおすすめです。
ただし妊娠中は、刺激過多になりやすいので控えて下さいね。
東洋医学では、四季折々に適した生活を送ることによって健康を保てると言われています。
10月は合谷のお灸で気を巡らせてしっかりケアをしましょう!
赤ちゃんに出会うためのライフスタイル:9月の注意点&お灸のツボ
妊活:今月の注意点9月は暑さのピークも落ち着きはじめ、だんだんと秋らしさが出てくる季節の変わり目です。
一日も早く赤ちゃんに出会えるように、9月は下記のことに気を配りながら治療後をお過ごしください
★暑かったり寒かったり、台風が来たり…気圧や気温の変化が多い秋は自律神経のバランスが乱れやすく、体調を崩しやすいとき。また自律神経の乱れはホルモンバランスにも影響を与えてしまいます。こんな時期には耳のマッサージがオススメです。両耳を手でつかんで前後にクルクル動かしてみましょう。耳周りの血流を改善させることで、気圧の変化に体調が振り回されなくなります。
★秋は、冬に向けて身体のエネルギーを蓄えていく季節です。あれもこれもと忙しくして気を消耗しすぎてしまうと、冬にエネルギーが足りなくなってしまいます。食欲の秋でもあるこの時期はしっかりとバランスの良い食事を心がけ、規則正しく休息を取りながら元気を補充していきましょう。
★今年の夏はしっかりと汗をかけましたか? 冷房の効いたオフィスやお部屋にいることが多かったり、運動不足でほとんど汗をかかないまま秋を迎えてしまうと、発散されずに残った身体の熱が肺に影響を与え、風邪をひきやすくなります。肺が弱ると全身の気の巡りにも影響するため、排卵サイクルに悪影響が出ることも。下記で紹介するツボを使ってしっかりとケアをしていきましょう。
今月の灸点 「尺沢 しゃくたく」
9月は、肺が弱りやすい時期です。「肺気」の巡りが悪くなると、風邪をひくだけでなく身体の水分の流れも悪くなります。するとむくみ・冷え・下痢などを引き起こし、妊活中の身体にも影響を与えてしまいます。
そんな時には「尺沢」がおすすめ。場所は肘の内側、関節のシワ沿いの親指側にとります。押すとズーンと響くような痛みはありませんか?
尺沢にお灸をすえると、肺の機能を元気にし、咳や喉の痛みを改善させます。
また尺沢は合水穴と言い、水に関係するツボです。川から海へと水が流れ込む場所で、肺の経絡の気が溢れる水のように集まるツボです。潤いを与え、滞った水の巡りを改善させる効果もあるので、妊活中にむくみや冷えがある方にもオススメです。
仕事中等には、鉛筆や爪楊枝の先でチクチク刺激をするのも効果的です。
東洋医学では、四季折々に適した生活を送ることによって健康を保てると言われています。
9月は尺沢のお灸で肺が弱らないようにしっかりケアをしましょう!