妊娠中の鍼灸治療

妊娠中から出産前後の鍼灸・整体治療

妊娠から出産までは、女性の心身が日々、劇的に変化していく期間です。当院では鍼灸と整体で、流産防止と健全な胎児の成長、逆子治療、陣痛促進、安産、そして産後の体調の快復までをしっかりとサポートいたします。妊娠周期に合わせた運動、歩行、ストレッチ、お灸、さらしの巻き方などの指導も行っております。

着床から約12週目までの「流産防止」「つわり」の治療

この時期は基礎体温が高温を維持できるように温めながら、主に母体のエネルギー=気の力を補う「安胎」という治療を行います。骨盤内の急激な血流の変化が起きないように下腹部や腰の刺激は避け、足にあるツボを多用して母体環境の安定を図ります。この時期、胎児には母体の血流が直接大量に流れ込むことはなく、内膜から分泌される「内膜ミルク」のような分泌液で着床した受精卵が成長していくと言われています。消化液や唾液などもそうですが、身体が分泌する液体は、リラックスしているときほど質の良いものが多く分泌されます。ストレス時に分泌されるホルモンが多くなると流産の確率が高くなるという研究データもあるため、腕や上背部にある精神を落ち着かせるツボも使用します。胃の経絡を使ったつわり対策や、母体の元気=生きるためのエネルギーを補充するツボへのマイルドなお灸は、ストレスをためないための治療としてもおすすめしております。

約12週目から24週目までの母体のケアと骨盤矯正

妊娠は安定期に入りますが、母体の変化は急激です。胎児が成長して下腹部の膨らみが目立ってくるとともに、疲れやすさや腰の重だるさも出やすくなります。この時期は、少しずつ大きくなってくる胎児のゆりかごとなる骨盤をしっかりと調整し、鍼灸で全身の気と血を補います。妊娠後半を快適に過ごすためには、この頃から少しずつウォーキングを開始して深層筋の力をつけていくのが理想です。20週を過ぎた頃から、必要に応じてさらしを巻きはじめます。

約25週目から36週目までの腰痛&むくみと逆子の治療

お腹が大きくなるに連れて出現する足のむくみ、腰痛、恥骨痛などのケアをしながら、出産に向けての準備を少しずつ開始します。骨盤の底(恥骨~会陰)にかけての筋肉をマッサージし、子宮頚部周辺の血流を向上させるとともに、骨盤にある関節(恥骨結合と仙腸関節)のしなやかさを出すための整体を行います。また逆子である場合には、なるべく早い時期に「逆子の灸」を行うことで、かなりの確率(当院では8割以上)で胎児の位置が正常に戻ります。

約37週目から出産までの安産を促す治療

子宮頸部への血流を上げていくため、背中から腰、太もも、骨盤底の筋肉にアプローチをするマタニティ・マッサージを中心に、安産に欠かせない「温かく柔らかい子宮」を保つためのお灸を増やします。同時に、母乳の分泌を助ける治療も加わります。
予定日の1〜2週間前からは、母体の気を動かすツボを多用して陣痛の発現を助け、母体にも胎児にも負担の少ない出産をサポートいたします。「予定日を過ぎても子宮頸部が開かない」「陣痛が起きない」という方には、陣痛を促す鍼灸治療をいたします。

二人目不妊予防に。出産直後の鍼灸・整体治療

出産後は、緩んでしまった骨盤、弱まった腹筋に加えて、揺れ動くホルモンバランス、睡眠不足、赤ちゃんを抱くことでかかる関節への負荷…など、母体にはとても過酷な時期です。なかなか外出がしづらい時期ではありますが、二人目、三人目をお望みのようでしたら、できるだけ早い時期に治療を開始することをおすすめしています。産後うつ、手首の腱鞘炎、母乳不足、腰痛などに対応した治療もございますのでご相談ください。

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